高圧受変電設備の交換時期に関して

電気

工場やビルなどの高圧受変電設備は、一般的にはキュービクルが使用されています。キュービクルを構成する各機器類の詳細と、交換時期について説明します。

構成機器

商業施設での受電例

気中開閉器(PAS)

更新目安15年

電力会社と需要家の保安上の責任分界点に、区分開閉器を設置することが義務付けられています。電力会社から架空線で引き込む、構内の第1号柱(引込柱)に設置されます。電路の開閉時に発生するアークを内部の空気で消弧します。

電力需給用計器用変成器(VCT)・電力量計(Wh)

電力会社に電気料金を支払う為に、電力の使用量や最大電力などを計測する機器で、計器用変成器(VCT)と電力量計(Wh)から構成されている。原則として電力会社の所有物であり、電力会社が取付工事を行います。需要家は設置スペースを提供する必要があります。

計器用変成器

断路器(DS)

更新目安25年

断路器はDS(Disconnecting Switch)やディスコンなどとも呼ばれます。負荷電流が流れていない回路を開閉する為の装置で、点検や工事の時に回路を確実に切り離して安全に作業をする為の装置です。アークを消弧させる機能はなく、負荷電流が流れている状態で断路器を開放するとアークが発生し、大事故となります。遮断器(VCB)を開放してから、断路器(DS)は開放する必要があります。

断路器は操作用フック棒を用いて操作します。

断路器(DS)

ディスコン棒

計器用変成器(VT・CT)

更新目安25年

・計器用変流器 CT:主に高圧回路に流れている電流を変流し、電流計への表示や過電流継電器を動作させる機器

・計器用変圧器 VT:主に高圧の電気を電圧計に表示させるための小型の変圧器で、保護継電器の電源などにも使われます。

避雷器(LA)

更新目安25年

避雷器は高圧電路に雷などの異常電圧が侵入した時に、異常電圧による電流分を大地に流し、電路の絶縁を保護します。高圧架空電線路から供給を受ける最大電力500kW以上の受電設備は避雷器の設置が義務付けられています。

真空遮断機(VCB)

更新目安20年

負荷電流が定常状態に回路を遮断できるのはもちろんのこと、短絡事故や地絡事故などの異常状態でのアーク放電を消弧し、瞬時に回路を遮断することができる機器。真空バルブ内で消弧を行う為、真空遮断機(Vacuum Circuit Breaker)と呼ばれます。

保護継電器

更新目安15年

電気設備で短絡や地絡のような事故が発生した際に、事故の拡大や変圧器・電動機などの機器の損傷を防止する為に、事故を検知して事故回路を切り離す指令を発する装置です。保護継電器は、正常時には絶対に動作せず、事故時には確実に動作しなければならない為、高い信頼性が必要です。

名称内容
過電流継電器(OCR)変流器(CT)で検出した過負荷・短絡電流がOCRの整定値以上になると動作する。
地絡継電器(GR)零相変流器(ZCT)で検出した地絡電流が整定値以上になると動作する。
地絡方向継電器(DGR)地絡電流の大きさと方向がDGRの整定値以上になると動作する。地絡電流の方向は、地絡電流と地絡電圧の位相から判別する。
不足電圧継電器(UVR)電圧が整定値以下に低下した時に動作する。電圧低下の警報や、予備発電機の起動指令に使用される。

保護継電器の種類

高圧交流負荷開閉器(LBS)

更新目安20年

変圧器やコンデンサなどの高圧機器や電路の入・切を行う為に使用するもので、LBS(Load Break Switch)と呼ばれます。負荷電流の開閉はできますが、VCBとは異なり「短絡電流などの大電流」を遮断する能力はありません。そのため、短絡電流の遮断を限流ヒューズ(PF)で行う限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器として使用されることが一般的です。電気的開閉寿命は200回、機械的開閉寿命は1000回と少ない為、頻度の高い開閉箇所への使用には適していません。

遮断器よりも安価な為、小容量の高圧受電設備(キュービクル式で300kVA以下)の主遮断装置や、変圧器・コンデンサの開閉装置として良く使用されます。

高圧進相コンデンサ(SC)・直列リアクトル(SR)

更新目安25年

進相コンデンサ:電気設備全体の力率を改善するための機器

直列リアクトル:コンデンサの突入電流の抑制や高調波流入抑制に使用される機器

変圧器(T)

更新目安25年

高圧需要家は電力会社から6600Vで電力を受電し、変圧器で100Vや200Vの低圧に変圧して使用します。トランスとも呼びます。

配線用遮断器(MCCB)

更新目安20年

低圧回路で過負荷や短絡が起きた時に遮断するための機器

タイトルとURLをコピーしました