高圧ガスとは
常用の温度において圧力が常に1MPa(圧縮ガスの場合)以上、0.2MPa(圧縮アセチレンガス・液化ガス)以上の場合、高圧ガスと定義されます。また、温度35度で圧力が1MPa以上となる場合、1MPa未満の部分も含めて高圧ガスと定義されます。常用の温度とは、設備の使用過程において通常なりうる最高の温度のことを指します。
高圧ガスの分類
一般第2条第1項第1~4号の2
分類 | 主な性質 | 定義 |
---|---|---|
可燃性ガス | 燃えるガス。一部の例外を除き、支燃性ガスの存在下で燃焼 | 39種類のガス。爆発限界の下限が10%以下の物。上限と下限の差が20%以上の物。 |
毒性ガス | 生命活動に不都合を起こすガス | 33種類のガスと毒物及び劇物取締法に規定する毒物 |
特殊高圧ガス | 可燃性、毒性を有する危険なガス。自然発火性、分解爆発性のガスもある。 | 7種類のガス |
不活性ガス | 化学的に不活性で毒性や可燃性のないガス | ヘリウム、アルゴン、フルオロカーボン(可燃性のものを除く)など |
特定不活性ガス | 微燃性ガス | 不活性ガスのうち、フルオロカーボンであって、温度60度、圧力0Paにおいて着火した時に火炎伝播を発生させるもの |
■特定高圧ガスの性質
性質 | 可燃性 | 毒性 | 支燃性 |
---|---|---|---|
特殊高圧ガス | ○ | ○ | × |
圧縮水素 | ○ | × | × |
圧縮天然ガス | ○ | × | × |
液化酸素 | × | × | ○ |
液化アンモニア | ○ | ○ | × |
液化石油ガス | ○ | × | × |
液化塩素 | × | ○ | ○ |
高圧ガス貯蔵所の種類
高圧ガス貯蔵所の種類 | 必要な貯蔵基準の順守のみ行政手続き |
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第一種貯蔵所 | 知事等の許可+貯蔵基準の順守 |
第二種貯蔵所 | 知事等へ届出+貯蔵基準の順守 |
上記貯蔵所以外での貯蔵 | 貯蔵基準の順守のみ |

- 第一種ガスのみは貯蔵能力3000m³以上が許可対象
- 第二種ガスのみは貯蔵能力1000m³以上が許可対象
- 第一種ガスと第二種ガスの両方ある場合は貯蔵所の貯蔵能力が省令の算式で求めた数値以上であれば許可対象
- 許可対象未満の貯蔵能力で300m³以上は届出対象
■第一種ガスとは、「ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、フルオロカーボン、キセノン、ラドン、窒素、二酸化炭素、空気」など、危険性の小さいガスのこと。
特定高圧ガス消費者の申請
消費開始の20日前までに知事等へ届出が必要となります。
消費する高圧ガスの種類 | 消費事業所に貯蔵する数量 |
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①特殊高圧ガス | 容積にかかわらず |
②圧縮水素 | 容積300㎥以上 |
③圧縮天然ガス | 容積300㎥以上 |
④液化酸素 | 容積3000㎥以上 |
⑤液化アンモニア | 容積3000㎥以上 |
⑥液化石油ガス | 容積3000kg以上 LP法適用の家庭以外は10000kg以上 |
⑦液化塩素 | 容積1000kg以上 |
■特殊高圧ガスとは、「モノシラン、ホスフィン、アルシン、ジボラン、セレン化水素、モノゲルマン、ジシラン」の7種類の高圧ガスのことで。半導体製造工場や大学の研究室などで利用されており、危険性が非常に高いガスです。
高圧ガスの製造について
「高圧ガスの製造」とは、高圧ガスの製品を作ることのみではなく、圧縮・液化その他の方法で人為的に高圧ガスの状態をつくることです。圧縮・液化・気化・減圧後が「高圧ガス」であれば「製造」に該当します。
製造の行為 | 具体例 | 設備の例 |
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①圧力を変化させて高圧ガスの状態にする | 加圧:0Pa→5MPa 減圧:10MPa→2MPa | 圧縮機、減圧弁、CE、ポンプ、アキュムレータ |
②状態を変化させて高圧ガスの状態にする | 凝縮:2MPa気体→ 2MPa液体 気化:2MPa液体→ 2MPa気体 | 凝縮器、気化器、蒸留塔 |
③高圧ガスを容器に充塡する | ・充塡により容器内では0Pa→15MPaなどの高圧ガスへ | 親容器から子容器へ移充塡 圧縮機で充塡 |
④新たな高圧ガスを生じさせる | ・水素と窒素を反応させてアンモニアへ ・液体を沸点以上に加温して液化ガスの高圧ガスへ | 反応器、分離器、熱交換器、加温器 |

- 第一種ガスのみは処理能力300m³/日以上が許可対象
- 第一種ガス以外のガスのみは処理能力100m³/日以上が許可対象
- 第一種ガスと第一種ガス以外のガスの両方ある場合は事業所の合計処理能力が省令の算式で求めた数値以上であれば許可対象
- 許可対象未満の処理能力は届出対象
高圧ガス容器について
■容器の種類
容器の分類 | 容器の種類 | 具体例 |
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溶接部を有する容器 | 溶接容器 超低温容器 低温容器 ろう付け容器 自動車燃料装置用容器 | 液化石油ガス、アセチレン 液化酸素、液化窒素 液化炭酸ガス 圧力の低いガス 液化天然ガス、液化石油ガス |
継目なし容器 | 一般継目なし容器 | 酸素ガス、窒素ガスなど |
複合容器 | 一般複合容器 自動車燃料装置用容器 | 液化石油ガス用 圧縮天然ガス、圧縮水素 |
■容器の塗色表示(容器表面積の50%以上を塗色)
高圧ガスの種類 | 塗色 |
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酸素ガス | 黒色 |
水素ガス | 赤色 |
液化炭酸ガス | 緑色 |
液化アンモニア | 白色 |
液化塩素 | 黄色 |
アセチレンガス | かっ色 |
その他の種類 | ねずみ色 |
- 容器外表面積の50%以上を塗色すること
- 高圧ガスの名称を容器に記載すること
- 高圧ガスの性質を示す文字:可燃性ガスは「燃」、毒性ガスは「毒」を記載すること