加圧給水ポンプには、圧力を安定させ、ポンプや配管を守るための重要な部品として「アキュムレータ」が使われています。本記事では、アキュムレータの仕組みと役割を図解入りでわかりやすく解説します。
アキュムレータとは?
アキュムレータは圧力を一時的に蓄える装置です。加圧給水ポンプのシステムでは、瞬間的な水圧の変動を吸収し、水圧を安定させるために使用されます。

圧力を貯める仕組み
アキュムレータの内部には、水と窒素ガスが封入されています。水自体はほとんど圧縮できないため、圧力を蓄えるのはガスです。
- ポンプが作動すると水がアキュムレータ内に押し込まれる
- 内部の窒素ガスが圧縮され、エネルギーとして蓄えられる
- 蛇口を開けるなど水が必要になると、圧縮されたガスが水を押し出す
- 圧力が安定し、ポンプの頻繁な起動停止も防げる

アキュムレータの主な役割
1. 圧力を一定に保つ
ポンプだけでは、水を使う瞬間に圧力が上下しやすくなります。アキュムレータが圧力の変動を吸収し、安定した水圧を維持します。
2. ウォーターハンマーの衝撃緩和
蛇口を急に閉めると配管内で圧力が急上昇します(ウォーターハンマー)。
アキュムレータは圧縮ガスが衝撃を吸収し、配管やバルブへのダメージを軽減します。
3. ポンプの起動・停止回数を減らす
圧力を蓄えることで、ポンプが頻繁に起動・停止する必要がなくなり、ポンプ寿命の延長にもつながります。
まとめ
加圧給水ポンプにおけるアキュムレータは、システム全体の安定性と安全性を支える重要な部品です。
- ポンプの加圧で水を押し込み、窒素ガスを圧縮して圧力を蓄える
- 圧力を一定に保ち、ウォーターハンマーの衝撃を緩和
- ポンプの頻繁な起動・停止を防ぎ、寿命を延ばす
アキュムレータを理解することで、加圧給水システムの理解につながります。
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