ランキンサイクルにおける蒸気の状態と各線の解説

エネルギー管理士

ランキンサイクルは、発電所の蒸気タービンで使われるサイクルであり、水や水蒸気の状態変化を理解することが重要です。

水と水蒸気の状態を表すのが 蒸気圧縮線図(T-s線図) で、その中で 飽和水、湿り蒸気、乾き飽和蒸気、過熱蒸気、飽和液線、飽和蒸気線 などの概念が出てきます。

蒸気の状態

蒸気の状態は、大きく 4種類 に分けられます。

① 飽和水(Saturated Liquid)

• 圧力に対応する飽和温度(沸点)で、まだ蒸発していない水。

• 例えば、100℃・1気圧の水は飽和水。

• エネルギーが少ない状態(hが小さい)。

②圧縮水

③湿り蒸気(Wet Steam)

• 水と蒸気が混ざった状態。

• 水滴を含んでいる蒸気。

• **「乾き度 x」**で表される。

例:乾き度50%(x = 0.5) → 水50%+蒸気50%

• 発電所のタービン出口付近で見られることが多い。

④乾き飽和蒸気(Dry Saturated Steam)

• ちょうどすべての水が蒸気になった状態。

• 乾き度100%(x = 1.0)。

• これ以上熱を加えると過熱蒸気になる。

⑤過熱蒸気(Superheated Steam)

• 乾き飽和蒸気よりさらに加熱された蒸気。

• 水滴を一切含まない。

• 温度が高く、エネルギー密度が大きいため、タービンに使われる。

• 発電所では、タービンの効率向上のために過熱器で過熱蒸気を作る。

飽和液線と飽和蒸気線

① 飽和液線

• 飽和水の状態を結んだ曲線。

• 臨界点よりも左側の線はすべて液体(水)。

• ここから右に行くと、蒸発が始まり湿り蒸気になる。

② 飽和蒸気線

• 乾き飽和蒸気(x=1.0)の状態を結んだ曲線。

• 臨海点よりも右側の線は、すべて過熱蒸気。

• タービンで蒸気を使う場合、できるだけこの線の右側に位置させる(過熱蒸気を使う)ことで、水滴によるタービン損傷を防ぐ。

まとめ

発電所では過熱蒸気が使われ、タービン出口では湿り蒸気になることが多い。

このため、再熱器を使って再び過熱し、タービンの効率を上げる設計もされる。

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