はじめに
エネルギー管理士試験は4科目構成で、電気・熱のどちらかを選択します。
合格率は熱が31%、電気が23%と、熱の方が高い傾向にあります。電気は難しい計算問題が多いですが、熱は計算問題よりも文章問題の方が多い為、点数を取りやすい為だと思われます。
私自身、電験三種を持っている為、ある程度の電気の知識はありますが、あえて専門ではない熱を選びました。結果、2か月間の勉強で一発合格できました。
勉強は短期集中で
6ヶ月以上かけて長期で勉強しても、初めの方に学習した内容を忘れてしまう為、短期集中が良いと思いました。
- 科目Ⅱ(熱と流体の流れ)+科目Ⅳ(熱利用設備)
並行して約1か月半勉強。ここが一番の山場でした。 - 科目Ⅰ(法規)+科目Ⅲ(燃料及び燃焼)
暗記中心なので、2課目合わせて最後の1週間で詰め込みを行いました。
理解系の難しい部分に先に時間をかけて、暗記科目は短期集中で記憶を固める、この順番がオススメです。
使用した教材
①エネルギー管理士 熱分野模範回答集(過去問題集)

最新年度の物でなければ、メルカリで900円くらいで買えます。
過去の資格試験の経験から、参考書は読んでも頭に入ってこず知識の定着にならない為、参考書は購入しませんでした。過去問を解いてアウトプットすることが一番記憶に定着し、試験合格の近道だと思います。
②e-Denエネルギー管理士講座のDVD

上記DVDをメルカリで5万円で購入し、視聴後に再度メルカリに出品した所、6万円で売却出来た為、非常に良い買い物でした。
勉強の進め方と工夫
e-Denエネルギー管理士講座DVDを流し見
最初に過去問を見たときは、正直「呪文か?」と思うほど理解できませんでした。
そこで、車通勤中にe-Den不動先生のDVDを流し見していました。耳で何度も聞くことで、少しずつ内容が頭に入ってきました。
iPad学習でスキマ時間を活用
過去問をPDF化してiPadのGoodNotesに取り込みました。
この方法なら、参考書やノートを広げる必要がないので机は不要。
公園のベンチ、車内、フードコートなど、隙間時間があればどこでもいつでもすぐ勉強できます。

私のように子育て世代だと、机に向かって2時間集中…なんて時間確保できません。
でも、30分のスキマ時間を積み重ねれば、何十時間分の勉強量になることを実感しました。
スマホゲームをしている人が失っている時間は、ばかにならないと感じました。
ChatGPTで「分からない」を即解消
過去問集の解説は途中式が省略されていることが多く、理解できない箇所が頻発しました。
そんな時は、PDF化してある過去問 → OCRで文字認識 → ChatGPTに貼り付けて質問。
自分が納得できるまで何度も質問を繰り返すことで、「どこでつまづいているか」が明確になり、理解が深まりました。エネルギー管理士はyoutube教材がほとんどない為、当初苦労しましたが、Chat GPTは起死回生の一手でした。
最難関 熱力学の攻略法
科目Ⅱの中でも、一番手こずったのは熱力学。
特に状態変化の公式は、カズキチさんのブログ(https://tatsukichichi.naturum.ne.jp/e3124823.html)が非常に参考になりました。
状態変化の公式を以下のように表にして、iPadで何度も書いて暗記しました。試験開始直後に、問題用紙の端に表を書き出して、今問われているのが等温・等圧・等積・断熱のどの変化なのかを見極め、表を見ながら使うべき公式を選んで問題を解くと、ミスなく合格することが出来ました。
【状態変化の公式】
$$熱力学第1法則 Q=ΔU+W :エネルギーは形を変えるだけで消えたりしない$$
$$Q$$ | $$ΔU$$ | $$W$$ | $$ΔS$$ | $$ΔH$$ | |
$$T:等温変化$$ | $$W$$ | $$0$$ | $$mRT ln \frac{V1}{V2}$$ | $$mR ln \frac{V1}{V2}$$ | $$0$$ |
$$P:等圧変化$$ | $$mCpΔT$$ | $$mCvΔT$$ | $$PΔV$$ | $$mCp ln \frac{T2}{T1}$$ | $$mCpΔT$$ |
$$V:等積変化$$ | $$mCvΔT$$ | $$mCvΔT$$ | $$0$$ | $$mCv ln \frac{T2}{T1}$$ | $$mCpΔT$$ |
$$Q:断熱変化$$ | $$0$$ | $$mCvΔT$$ | $$-ΔU$$ | $$0$$ | $$mCpΔT$$ |
最後に
机に向かえない生活環境でも、スキマ時間の積み重ねで十分合格できます。
私と同じように働き盛り・子育て中の方の参考になれば嬉しいです。
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